ikiune diary 日々の出来事

息畝実/イキウネミノルが、その日見たり感じたことを綴ります。

10月14日

カメラで撮っている映像と現実に私が見ているものとの差異について考える。カメラのフレームに入った時点でどこを切り取るかという選択に私たちは迫られている。

 

彼女たちは喫茶店を営んでいる。

 

設定と台詞について手帳にメモをしながら考える。絵にしてみる。絵にすると零れ落ちる何かがある。自分が生き埋めになっている絵を描く。描いても描いても辿り着けない。

 

大木桃子は観客としてそこにいる。

 

思えば東京から離れて随分時間が経ったものだ。東京、新宿、本屋、私をかつて取り巻いていた環境が遠い幻想のよう。新宿には欲望が堆積している。ラブホテルが群をなしている街。

 

東京で一番不幸な人間を思い浮かべる。

 

見える/見えないについて、単純な視覚ではなく、概念的な盲目性について。私がそこに見ているものは、見ていると「思っているもの」。