炉粗純。
あの劇団員は何者だろう。名前もどことなく怪しい。
演技らしい演技は見たことないが恐らく大根だろう。いや、大根に違いない。彼には大根役者という役を与えてやろう。それこそ適役だ。
そして、息も絶え絶えに、広大なグラウンドのようなところで走り回ることになる。
考えただけで笑いがこみ上げてくる。
私は移動を続けている。バスに乗り、歩きさまよう、あの桑原さなえのように。少しづつ寒くなってきます。南相馬には海から風が吹いてるのか、肌寒いです。
そういえば、ほとんど服を持ってこなかったことを後悔しています。
思えば、あの真夏の新宿から遠くに来たものだ。